TOKYO HAIRDRESSING AWARDS 2018

DaB / 八木岡 聡

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DaB

八木岡 聡

DaB

コンセプトワークを
ハッキリさせたほうが
より人に感動を与えやすい

過去最高の応募数で未来への可能性感じた

今年は、リアルデザイン部門、クリエイティブデザイン部門ともになかなか楽しい作品に出会えました。どのフォトコンテストもリアルとクリエイティブの差がなくなってきている傾向にありますが、THAもトータルでその傾向は感じました。ただ、最終ノミネートに残った作品はクリエイティビティの高いものが多く、見応えがあって、さずがTHAだなと思いました。昨年より応募総数が449点も増え1825点ものエントリーですので、全体的な分母の迫力があります。そこにクオリティーの高さも加わり、たいへん刺激的で未来への可能性が感じられました。

際立っていたのはモノクロとカラーデザイン

今回、クリエイティブデザイン部門で上位に選ばれた作品は、モノクロの作品が多く、色のない世界を構成力で見事に表現していました。また、造形的なシルエットや、ダイナミックな毛流れとシルエットで構成している作品が特徴的でした。グランプリ作品は、少し風を感じるような一瞬を捉えた作品で、柔らかな髪とモデルの魅力を表現しています。私が個人賞に選んだ作品は、強さを感じるモデルと髪の毛のシルエット、ダイナミックな毛のシェイプ感と少しダーティ感のある髪の毛のテクスチャーで、構図を含めて力強い作品だなと思いました。
リアルデザイン部門で上位に選ばれた作品は、最近のヘアカラーブームもあって、色の楽しさを表現した作品が際立っていました。私の個人賞は、ちょっとロカビリー風の男の子っぽいスタイリングで、リアルデザインとしては少し作り込み過ぎていますが、面白い世界観でリアルヘアを表現しているのではないでしょうか。ヘアがリアルというより雰囲気がリアルで、ひとつのモード感を表現している作品だと思います。グランプリ作品も少しセットで髪をつくっているのですが、実際、こんなショートヘアの子がいたら可愛いなと思うところまで仕上げており、モデルにもすごく似合っていて、今を感じるデザインだと思います。

全国的に絵づくりのレベルが上がっている

来年も引き続き、リアルデザインの方は、リアル感は今ぐらいの要素で、最大限にサロンワークのリアルさを刺激する作品づくりを大事にしてほしいと思います。クリエイティブデザインの方は、サロンワーク以上のフォト作品の中で最大限の魅力あるつくりに仕上げてもらうことを期待したいと思います。フォトにおける絵づくりは、皆さん積極的に取り組んでいるので全国的にもハイレベルになっていると思います。
あとは、そのクリエイティビティをどこのベクトルに持っていき表現するか。曖昧なものはあまり入賞しづらくなっているレベルになってきているので、コンセプトワークやデザイナーのメッセージをハッキリさせたほうが、このようなフォトコンテストの審査の場では、人にわかりやすく感動を与えることができるのではないかと思います。来年も素敵な作品と出会えることを期待します。