HEAVENS / 小松 敦

HEAVENS

価値あるデザイン
表現が多くハイレベルな
コンテストに進化した。

小松 敦


人の心を打つような「ピュアさ」を見てみたい

 近年、リアルデザイン部門の入賞作品は、あえてダウンシェイプにしたり、3次元的に風を吹かせているような雰囲気が多かったと思いますが、今回の上位入賞者は、ビッグヘアだったり、動きがあったり、美容師の手でフォルムが創られている点がとても良かったと思います。小松賞に選んだ作品も、詰め込み過ぎになりがちのところをカットで出した髪の動きに集約しており、サロンワーカーのカットワークが見えて面白かったです。リアルの価値観って、世の中が思うことで進展していくものだと思いますが、現時点の僕から見ると、もっとリアルでもいいんじゃないかという気がしています。顔を汚すなど余計なメイクや髪の動きなど創り過ぎたデザインが少し多いし、今までにある価値観です。例えば、新しいテクスチャーやバランスといった新鮮な要素としての課題もあったのではないか。僕らは美容師なので、素材の可能性をどれだけ見つけることができるかを、こういった場の中でもっとチャレンジしてほしいし、人の心を打つような「ピュアさ」を、もうちょっと見てみたいと思いました。写真表現に関しては、皆さんとても上手くなってきたなと感じています。ちょっとしたチョイスが時代感を生んでいくのだと思うのですが、新鮮で有意義な作品を多く見ることができました。

ファンタジーを感じさせてくれる作品を評価した

 今回、クリエイティブデザイン部門を審査する上でキーワードとしたのは「ファンタジック」。映画のワンシーンのようにファンタジーを感じさせてくれるもの、非日常の世界観、おとぎ話的なモード感、そういうものが一枚の写真の中にしっかり詰め込まれ、ファッションを含めて表現されている作品を評価しました。そういった意味で、小松賞に選んだ作品はファンタジーを感じさせてくれるものでした。グランプリの作品はスクエア感のあるフォルムの提案ですが、ある意味、絵画のキュビズムのよう。リアルピカソ、リアルブラックといった印象で、日本ではない感じのモダンさやアートなテイストをシンプルな中で表しているところが良かったです。

どうやってオリジナルを創るかが大きな要素に

 過去最高のエントリー数からみても、THAが望むべきステージに近づいて評価されていることがわかります。そこに向け、皆さんがエネルギーを持ってきているので、価値あるデザイン、価値ある表現方法が多くあり、全体的にすごく良くなっていると感じました。しかしながら、皆さんは昨年のTHAで評価された作品や業界誌、ファッション誌も合わせて世の中に出ているフォトを見ていると思うので、そこから出てくるものが良いのは、ある意味、当たり前。コンテストのレベルが上がっている分、どうやってオリジナルを創るかが、大きな要素になってきます。自分がやるべき個性は、皆さんの中でもだんだんハッキリしてきているのではないでしょうか。個性は、評価される時とされない時、色々な巡り合わせがあるとは思いますが、こういったコンテストの機会に「自分らしさ」を見つめてみるのは、非常に意義のあることだと思います。

Model Parameters

Model Skills